2006年03月05日

テレビで見た映画メモ

『リトル・アドベンチャー ロリーの大冒険』
フィンランドで大ヒットしたという子供向けファンタジー映画。平和主義のエルフと乱暴なトロルが土地をめぐって戦争になりかけるが最後はみんな仲良く平和を願うという話。ハリウッド大作みたいな予算はないのでVFX/SFXはほとんどなく、森を舞台にした手作りのコスプレ&ミュジーカル劇みたいな感じ。題名の「ロリー」はロリータな少女ではなく小汚いトロルのおっさん。見どころはフィンランドの森や湖のきれいな景色でしょうか。
『キューブ2』
ずっと白い壁に囲まれた空間内だけの話なので、映像は5秒で飽きる。ならばせめて謎解き台詞劇を緻密に積み上げてあればまだしもだが、それも大雑把。中古PSゲーム480円投げ売りコーナーの味わい。
『夜がまた来る』
石井隆の名美シリーズ。ヤクザ、潜入捜査官、シャブ漬け、復讐といった内容。陰気なエロ劇画を実写化したような味わい(まんまやがな)。劇的なシーンを撮りたいがために話の段取りを作っている感じで、やっぱし劇画の作法。犯人がすぐ見当つくのが難点だが(そういう映画だっけ?)、それなりにはまあ楽しめます。
『CASSHERN』
ヴィジュアル系バンドのイメージフィルムみたいで、まあそれはいいのだが、肝心のアクション場面を編集でごまかしてちゃんと見せないのはいただけない。せめて『あずみ』ぐらいはやるように。
『ハード・ターゲット』
上目づかいのいじめられキャラが染みついている感のあるジャン=クロード・ヴァンダムが珍しく強気でガンガン敵を倒しまくって痛快なのだが、興醒めスローモーションだの鳩だのがやっぱり邪魔である(ジョン・ウーね)。それを我慢すればけっこう悪くない人狩りアクション映画。少なくとも『フェイス/オフ』『MI2』よりは数段いい。
『ひまわり』
ヒロインの葬式に集まったかつての同級生らが思い出話をしたりする内容。監督の行定勲はいつぞやNHK「トップランナー」だったかで、人と人の日常的な距離や空気感みたいなものを撮りたいといっていたが、それにしちゃ、これや『贅沢な骨』なんかを見るかぎり、わざとらしさや理に落ちた感が強い。台詞やシーンにいちいち頭で解読可能な「意味」がある(つまり頭でこしらえた作り物になっている)。それならいっそミステリー映画にすればいいのにと思うのだが。

他にも何か見たような気がするのだが思い出せない。

2006年02月27日

この映画の名前

2ちゃんねるの英語版模倣サイトを謳っている4chanなるものを眺めていたら、Film板に以下のごとき単発質問スレッドがありました。

Name this movie

1 Anonymous at 2 Feb 2006: 20:42

I vaguely remember the plot of this famous Japanese movie from many years ago, but I don't remember its name, so I need some help in this matter. All I remember of the plot is this: an investigator is sent to infiltrate a psychiatric institution, where an organization is giving some pills that are causing the patients to jump off buildings. The undercover investigator was given the same pill, but he was able to avoid ingesting it. Something then happened and the investigator ended up running from the law, all the while convincing some woman to believe and stay with him. So...any ideas?

[エキサイト翻訳]
何年も前からこの有名な日本映画の陰謀をばく然と思い出しますが、名前を覚えていないので、私はこの件に関する何らかの助けを必要とします。 私が覚えている陰謀のすべてがこれです: 精神障害者の施設に浸透するように捜査官を送ります。(そこでは、組織が患者がビルから飛び降りているいくつかの錠剤を与えています)。 同じ錠剤を秘密捜査官に与えましたが、彼は、それを摂取するのを避けることができました。 次に、何かが起こりました、そして、捜査官は結局法から走りました、ずっと彼と共に信じて、滞在するように何人かの女性を説得して。 そのように…何か考え?

(レスは1個もなし)



すぐ思い出したのは『君よ憤怒の河を渉れ』なんですが、それっぽいシーンはほんの一部だけですね。
ほかにそんな映画ありましたっけ?

2006年02月12日

テレビで見た映画メモ

『永遠のマリア・カラス』オープニングでいきなりクラッシュの「コンプリート・コントロール」がどかーんとかかってびびった。フランコ・ゼフィレリ監督が思い出を美化して創作した晩年のマリア・カラス。これはゼフィレリ(あまり好きではないが)ということを考えればまあアリだと思う。
『みんなのいえ』『ラヂオの時間』どっちも製作の舞台裏のドタバタを描いているわけだが、出来は前者のほうが若干マシか(見ていると土台から作り直したくなるけど)。笑える場面は2作とも1箇所もなし。わざとらしい題名のセンスは生理的に受け付けない。
『ハイ・クライムズ』どんでん返しを売りにして面白かった映画はほとんど記憶にないのでもっとひどいものを予想していたが、(終盤のどうでもいいどんでん返しを除けば)まあまあ。日曜洋画劇場はミステリーものをよくやってくれるのでありがたい。
『スチュアート・リトル特別篇』これはいかん。
『エイリアン4』シリーズ4作目らしい通俗味があってけっこう好きですよ。

メモしとかないとほんとに忘れてしまいますね。現に先週以前に見たのが何々だったか思い出せない・・・。

2006年01月21日

年末年始深夜映画大賞

2005年末〜2006年始にかけて、わが地方で深夜テレビ放映された映画のなかから独断で選定。

大賞
『殺人の追憶』
授賞理由:韓国にすぐれた娯楽映画があることを教えてくれたので。

女優賞
レニー・ゼルウィガー(『ブリジット・ジョーンズの日記』)
授賞理由:なんだかんだいって好きなのだ。ただしベストワークではない。

ラジー賞
『沈黙の要塞』(監督スティーブン・セガール)
授賞理由:能天気なアクション映画だからといって誰でも監督が務まるわけではないことを証明した(当人もこれっきり懲りたようだが)。

他の部門は該当なし。どんな部門があるのか自分でも知りませんが。

2006年01月07日

深夜映画一言メモ8

『ガンシャイ』製作サンドラ・ブロック、主演リーアム・ニーソン。なかなか面白い。
『エディ&マーティンの逃走人生』エディ・マーフィ&マーティン・ローレンスにしてはギャグ控えめなぶんよかった。ネッド・ビーティが出てた。

2006年01月06日

深夜映画一言メモ7

『フレンチ・キス』メグ・ライアン。見どころはフランスの景色。
『ラスト・デイズ』低予算超大作。見どころは米中両国の首都に核ミサイルが落ちるとこ?

2006年01月04日

深夜映画一言メモ6

『メリーに首ったけ』去年もやってた。
『沈黙の要塞』お正月深夜恒例セガール。
『アザー・ファイナル』FIFAランク最下位争奪ブータン×モントセラト戦。ドキュメンタリー映画というよりプロモーションフィルムみたいな作りで、題材がサッカーでなかったらちょっときつい(じっくり見たいところがサブリミナルみたいなスピード裁断処理で片付けられてて見せてもらえない)。あ、これ深夜じゃなかった。

2006年01月03日

深夜映画一言メモ5

『バックドラフト』出初式。
『ナッティ・プロフェッサー クランプ教授の場合』博士コント。
『レッドソニア』女版コナン。リチャード・フライシャー。エンニオ・モリコーネ。

2006年01月02日

深夜映画一言メモ4

『レジェンド・オブ・フォール』大河ドラマはどうも苦手。20分ぐらいカットして縮めてあった。
『濹(ぼく)東綺譚』タイトルはこうだが大枠は断腸亭日乗がベース。日記形式文学の映画化としてブリジット・ジョーンズよりは工夫が見られるが。

深夜映画一言メモ3

『絶体×絶命』どんなに凝った設定を考えても結局は似てしまう90年代ハリウッドアクション映画の典型。見ている間は退屈しない。
『ブリジット・ジョーンズの日記』ベストセラーの映画化でレニー・ゼルウィガー主演の独身女性コメディ、そりゃまあ面白くないはずはない・・・はずなんだが、(原作の売りだったはずの)日常生活描写や風刺的人間観察がほとんど影を潜め、恋愛映画臭ばかりが前面に出て爽快感に欠ける。
『フィラデルフィア』社会派法廷ドラマ。差別を必要以上にえげつないしつこさで描かないのは一応美点だが、全体に薄味の印象なのは、劇中の弁護士の台詞「現実の裁判には映画のような逆転劇も涙の告白もありません」から窺えるように、既成の創作ドラマからの引き算の発想で作っているからだろう。嘘っぽいドラマから嘘っぽい部分を引いたら本当っぽさが残るという目算だと思うが、果たしてそうかな?

2005年12月31日

深夜映画一言メモ2

『ジュエルに気をつけろ』リヴ・タイラーのセクシーショットが何かとボー・デレクみたいなスローモーションで挿入される。シニカルコメディだが出来はかなり悪い。
『ローラーボール』旧版のほう。二十数年ぶりか。ふと、『アイスホッケー殺人事件』というTVムービーを昔NHKで見たのを思い出した。
『殺人の追憶』実際の事件をベースにした警察捜査もの。乏しい韓国映画体験のうちではかなりまともな作品。

2005年12月30日

深夜映画一言メモ

何を見たか忘れるのでメモ。
『フル・モンティ』ちょっと物足りない感あるも面白い。退屈せずに見られる。
『ファイナル・ファンタジー』ひどい。志の似た『トロン』のほうがまだマシか。
『ハウリング』見るの約20年ぶりか。SFXの見せ場が訪れるまで1時間以上待たなくてはならない(全体は1時間半)。同時期の『狼男アメリカン』のほうが作品としては味わいがあったような気がする(←SFXは後出しじゃんけん)。
『光る眼』リメイクのほう。実はジョン・カーペンターってさほど好きじゃないんですよね。音楽をなぜかデイヴ・デイヴィス(キンクス)が担当。

2005年12月26日

ざっと

年末年始の深夜映画ラッシュにそなえビデオテープを空ける(つまり、録ったまま見てなかったものをいくつか見た)。
ざっと一言感想。
『猫の恩返し』猫にタキシード着せて何が面白いのかわからないが、いいと思う人もいるのであろう。好きなシーンを1ついうと、腹をすかせた子猫に「おさかな好き?」ときいて魚型クッキーをあげるところ。それは魚ではない、とマグリットなら言うだろう。
『クローン』ディックの短篇が原作。本物か偽物か、答えは2つに1つなので長尺をもたせるのはちときつい。短篇ドラマでよかったのではないか。
『キューティ・ブロンド』これは面白いに違いないと思ったら期待通り面白かった。最近は能天気な女性サクセスコメディも全然平気にウェルカムなのだ。そういえば『リアル・ブロンド』というのもいつだったか見たな。

ついでに、地上波初放送の『ザ・コア』は初見。つっこむところがありすぎてもはや何もつっこむ気がしませんねこの映画。そうなってしまったすべての原因は、そもそもの企画の狙いがどっちつかずで混乱していることだろう、ジュール・ヴェルヌ(『地底旅行』)なのか、『アルマゲドン』なのか、何なのか。たとえばもしヴェルヌ風の古風な探検ものでいこうという方針が一貫して明確なら、設定が徹底して御都合主義でもうなずけるであろうに。物語的には新ハリウッド・コードを消極的になぞってるだけで工夫がみられない(新ハリウッド・コードなんて言葉があるかどうか知りませんが、主人公チームには必ず黒人と女性をまぜる、「権威をかさにきたいやなやつ」はあとで「いいやつ」になる、ハッカーは何でもできる、等)。肝心の地球内部のCGがもやもやしたイメージ模様ばっかりなのもなー。最初のほうで鳥がばたばた落ちてくるあたりはヒッチコックみたいで面白そうだったんだが。
監督は『ラジオタウンで恋をして』『コピーキャット』『エントラップメント』の人か。ううむ。




以下は、前の記事につけていただいたふぃにい先生のコメントへの返信。なんか機能がおかしくなっててコメント欄に書き込めないので、こちらで失礼。

>
ノエル・ハインドって誰だっけ、と思ったら『サンドラー迷路』の人でしたね。懐かしー。ベルンハルト作戦。
『ブロンド・ジャンクション』の原作はこれですね。
http://www.amazon.com/gp/product/0821754580/qid=1135421811/sr=1-5/ref=sr_1_5/104-7475928-5117513?s=books&v=glance&n=283155
おっ満点!(だけどレビューしているのは1人だけ)
クレジットで見たときはSONJAなんて名前はどうせ男性作家のペンネームだろうと疑ってかかってたんですが、本当に女性作家のようでした。ペーパーバックのロマンスやスリラーを書いている人みたいですね。
ちなみに翻訳があるのはノベライズと別名義小説が1つずつのみらしく。
http://homepage1.nifty.com/ta/sfm/massie.htm

2005年12月23日

『ブロンド・ジャンクション』(2003)

監督マーク・L・レスター、出演エリカ・エレニアック/アダム・ボールドウィン/ジュリー・ドゥ・ページ/ジェームズ・レマーほか。
アルバトロス輸入でこのタイトルだから絶対面白くないだろうと思ったが、意外と楽しめた。原題は"Betrayal"。"Lady Jayne: Killer "という別題もあるらしい。そっちのほうがいいね。
女殺し屋、組織、汚職刑事らが入り乱れる100万ドル争奪戦に、善良な母子がまきこまれる話。安物ペーパーバックやVシネマの感じで、作品の格からいって欲張らない内容なのがまずよい。死んでもいい種類の人はどんどん死ぬし、死ぬべきでない人は死なない。安物映画はかくあるべし。
エリカ・エレニアックは『ET』の子役からプレイメイトになって『沈黙の戦艦』にも出ていたということだが、ここでは気丈な母親を熱演していて、なんだか鬱陶しい。それにひきかえ女殺し屋のジュリー・ドゥ・ページはいかれキャラが楽しく、細身の体で車のフロントガラスを素手でぶち割ったりと豪快でかっこいい。久本雅美をセクシー美人にした感じで、色仕掛けも豪快(フランス人だからジェーン・バーキンあたりをひきあいにだしたほうがいいか・・・って、バーキンはフランス人ではなかった)。でかい口が下品でよいのだ。
凄腕といいながらぜんぜん弾が当たらない銃撃戦をしている人たちがよくいるが(シュワルツェネッガーやセガールなど)、彼女は着実に命中させる。よって銃撃戦のシーンはすぐ終わる。こういうのを凄腕というのだ。
ところで、冒頭のエピソードが終わったあと、風景をいくつかただ映しているだけの意味不明なショットがしばらく入っていたが、何だったんだろう? ひょっとして、テレビ放映用か何かを見こして、あそこをタイトルバックにも使い回せるようにという編集?

2005年12月13日

『悪夢の破片』(1998)

監督ラウル・ルイス、出演アンヌ・パリロー/ウィリアム・ボールドウィン/リザンナ・フォークほか。
どっかできいたような題名。原題は"Shattered Image"。
アンヌ・パリローといえば『ニキータ』だが、あれの暗殺者と普通の女の二重生活を『シンデレラの罠』風のニューロティック・スリラーに置き換えたような内容。非情な殺し屋と、かよわい新妻と、どっちが夢でどっちが現実の自分でしょうという話。どこからどうみてもフランス犯罪小説、映画の雰囲気なのだが、製作国はイギリス/カナダとなっている。
ぼわーんとしたムードや観光地の風景(ジャマイカ)でもたせようという作風なので、見ている間はひたすら退屈。が、見終わったあとはちょっと残るものがある(ちょうどスピルバーグの映画と逆ですね)。見終えてから、無意識に題材を再編集して美化しようとする心の働きを引き起こすからだろう。つまり、うまく作ればおもしろくなったのに、ってとこでしょうか。
全編、ほぼすべての場面にアンヌ・パリローが出ずっぱりだが、それはどっちが夢か現実かわからないという設定によるもの。本人がいない場面は夢じゃないってことになって、バレちゃいますからね。ゆえに、現実がどっちか確定するまではどの場面にも本人が居合わせないといけない。そこはわりと論理的に作ってあったと思う。
エンドロールにコリーン・キャンプの名が出てきた。エグゼクティブ・プロデューサーの一人。最近はそんなこともやってるんですか。

2005年10月25日

『ブラック・ドッグ』(1998)

監督ケビン・フックス、出演パトリック・スウェイジ、ミート・ローフほか。
前科のある元トラック野郎が違法のブツの運送を頼まれる。道中はブツの横取りをもくろむ連中が次々と襲ってきたり、FBIにマークされてたり、といった内容。
雰囲気はまるきり70年代B級アクション。深いことは考えずに楽しめるアメリカ野郎映画で、そういうのが好きな人にはおすすめです。最初の20分ぐらいは主人公が依頼を引き受けるまでの事情説明シーンだが、いよいよトラックが出発してサザンロックが流れだすと、いい感じ。カーアクションもけっこう力が入っていて豪快。ともかく、からっとしたアメリカ南東部のフリーウェイを目的地めざしてトラックが埃っぽく走っていく姿を見ているだけでも、なんでか知らんがわくわくしてしまう。その種の映画を十代のころによく見たからであろう。
目的地に到着してからのラスト15分ほどは急激につまらなくなる。「移動」を主眼においた作品(映画、小説)の宿命か。といっても、ジョン・フォードやヒッチコックはうまくやってますけどね。さすがにそういうのと比べるのは酷なんで、この映画は最初と最後を除く「移動」の部分がよかったから、よしとしたい。

『F-16』(1991)

監督ジョナサン・モストウ、出演ピーター・ストラウス、ウィリアム・オリアリーほか。
TVムービー。『ブレーキ・ダウン』『U−571』『ターミネーター3』の監督ジョナサン・モストウの商業デビュー作。かつて『ウォー・バーズ2』というタイトルでビデオで出ていたらしい。原題は"FLIGHT OF BLACK ANGEL"。
よくある能天気な空戦アクションかと思いきや、実質的にはサイコスリラーで、意表を突く。凄腕の若きパイロットがエリート病みたいなことで自分を神に遣わされた破壊の天使だと思い込み、地上世界を浄化すべく核ミサイルと戦闘機を盗んで現代のソドムとゴモラ=ラスベガスへの単独自爆テロを計画する。それを阻止しようとするのがベテラン教官パイロット、ピーター・ストラウス。
大雑把にいえばダークで低予算な『トップガン』といったところだが、サイコの描写も過不足なく的確で、緊張感を持続させる展開もうまい。変に欲張らず、やるべきことをきっちりやって(やるべきでないことはやらないで)作り上げてある。核を持ち出しても『太陽を盗んだ男』みたいな過激ぶりっこに走らず、スリラー映画の分を守り定石をきちんと押さえる職人的なうまさ。途中でちょっと脚本的にやりすぎかと思われる部分もあったが、あとでちゃんとフォローがあった。ラストの結着は小説のほうの『ブラックサンデー』に似ていて、善−悪を差引勘定した落としどころもわきまえている(映画の『ブラックサンデー』のラストは勧善懲悪に偏りすぎ)。
まさに深夜映画の拾いものというにふさわしい作品です。モストウはのちに大作をまかされるようになるが、あまり金をかけすぎない腕前勝負の作品のほうが本領発揮できるんではないか。それはそうと、音楽が『ターミネーター』にそっくりなのはなんでだろう。

2005年10月03日

映画『トゥームレイダー』がノれない理由

映画『トゥームレイダー』は原作のゲームを知っている者が見れば「あるある」的場面が満載だ。にもかかわらず、ノれない。実写版『野球狂の詩』や米国版『ゴジラ』を見るときのようなひやかし的な興味ですらノれない。なぜなのか。テレビ放映があったので、それを解明するためにまた見てみました。

見ながら考えるに、あまりにも原作ゲームに似すぎているせいではないか。主演のアンジェリーナ・ジョリーの風貌もララ・クロフト(ゲームキャラクター)のイメージにぴったりなので、ほんとにゲームを再現しているだけ、ゲームのデモムービーを見ているかのようなのだ。人がゲームのデモムービーを見て感じるのは、「早く本編のゲームをやりたい」ということである。つまり楽しいのはゲーム本編であって、デモではない。デモムービー自体は、それだけ取り出しても面白くも何ともないシロモノなんである。映画『トゥームレイダー』は、実質的には長いデモムービーそのものである。ただでさえ面白くも何ともないデモムービーが、1時間半も続くのだ。ノれるわけがないのである。そんな時間があればゲームをやったほうが楽しいに決まっているのである。

もうひとつ、ゲームを映画に焼き直したさいの致命的な不手際を挙げておこう。たとえば、遺跡の奥の秘密だらけの部屋で秘宝をさがしたりする場面、ゲームだと怪しそうな箇所をしらみつぶしに試して、どれも駄目で、もう行き詰まったかと思われたときに、最後にまだやっていなかったことを試したら道が開けた! という種類の「快感」が用意されている。ゲーム(いわゆる「アドベンチャー」と呼ばれるジャンルのゲーム)におけるそうした試行錯誤の果ての達成感=「快感」は映画には再現できないから、映画『トゥームレイダー』ではその部分をばっさり省略している。結果、主人公がことごとく何の根拠もないあてずっぽうのカンで「正解」をみつけるという、ただの御都合主義になってしまっている。ゲーム的な試行錯誤が再現できないなら、せめて何らかの手がかりや推理で「正解」にいたるという代替の手続きが用意されていてしかるべきなのだが、この映画ではそこんとこの手続き過程をばっさり省いてしまったから、謎解きや行動的努力による達成の「快感」がまるでない。どんなに謎めいた凝った仕掛けが次から次へ出てきても、手がかりも試行錯誤も伏線もなしに主人公がその場のカンで正解をみつけていくだけ(撮影カメラがズームした箇所が「正解」というのではギャグにもならない)。冒険ものなのに、何の達成感もない。ノれるわけがないのである。

2005年06月25日

『無問題』

ご存知オカムラサン主演の香港映画(金は主に日本が出してますが)。深夜放映。わざわざビデオ借りてまで見るような映画ではあるまいと思ってテレビ放映を待ってました。変に期待させる『少林サッカー』なんかと違って、出来のほうはぴったり予想通りなので特にがっかりはしません。
傘をさした通行人エキストラでやべっちが出演しているというんだったと思って、たしかにそういうシーンがありましたけど、顔が全然映ってないので確認できず。窓ガラス越しで見えにくかったし。でも意味もなくつまずいたりしてたから間違いなくヤツだ。

2005年06月20日

『ザ・リング』

フジテレビ系プレミアムステージで放映のもの。
吹き替えで、最後のほうに「コピーをとりました」という台詞があったけど、あそこはヒロインが自分の行動を思い出しながらモノローグでつぶやく場面だから「コピーをとったんだわ」とでもしないとおかしい。台本を書いた人は何を思ってですます調にしたんでしょう。
映画自体は、日本版をかなりお手本にしててなかなか健闘してると思います。人も舞台もアメリカなのに変なミスマッチ効果というか、他のアメリカのホラー映画と違う感触で、むしろイタリアものに雰囲気が近くなってる? ところどころカメラが『死霊のはらわた』だったり、少年少女が『シックス・センス』『エクソシスト』だったりはしますが、まあご愛嬌ってことで(少年の吹き替えの声はピカチュウだったが)。
日本版にないシーンでは、蝿のシーンが面白いですね。ラストへの伏線になっててそう考えると理屈っぽさの付加ともいえるけど、シーン自体として面白い。

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